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長方形
新着支援事例 
バイクプラザナカノ

​令和2年度の新着事業承継支援事例です。

津久見市宮本町17-7 tel.0972-82-0213

お客さんのために継続する道を選んで末長くフォローする

継いでほしかったから、
手塩にかけて
育ててきました

初代/中野篤己さん

いずれは自分が承継する
時期が来ることは
覚悟していました。

従業員/社長 江口武範さん

企業概要

昭和50年創業、市内に現在も残る数少ないバイク・自転車店。承継を機に、バイク・自転車の利用者増を目指すとともに、地域のニーズに合ったシニアカー販売にも力を入れる

承継年表

▼昭和50年創業、令和3年1月事業承継
▼1975年
中野篤己さんが創業。江口武範さんが高校生の時に同店でアルバイトを始め、卒業と同時に入社した
▼2018年
津久見商工会議所に事業承継支援を依頼。同年、センターのブロックCOがヒヤリングや資料分析を基に江口さんへの事業承継を検討。具体的なアドバイスを実施
▼2021年
中野さんの廃業とともに、江口さんは開業手続きを行い、滞りなく引継ぎが行われた

学生、主婦、高齢者になくてはならない店を継ぐ

「ここに自転車置いていくから、パンク修理お願いしますね」。「ブレーキが調子悪いんだけど、ちょっと見てくれない?」。昭和 50年に創業した『バイクプラザナカノ』の店頭で繰り広げられるのは、どんなに時代が移ろうとも、変わらない、1対1の光景。自転車やバイクは一度購入すれば何度も買い換えるものではなく、修理や整備など万全のアフターフォローがあってこそ長年使い続けられるものであり、持ち主にとっても知らず知らずに愛着が湧くものでもある。それを確信し、「お客さんが購入した瞬間や最初のメンテナンスをした瞬間から長い付き合いが始まる」と、初代・中野篤己さん(77歳)は静かな口調で語る。
 創業当時、津久見市内に8軒程度あった2輪車販売店も、今では2軒のみ。そのうちの1軒として商いを続ける同店では、県立津久見高等学校の生徒が代々アルバイトに通うという、地元ならでの伝統のようなものがあった。
 先にアルバイトに来ていた先輩が辞めるタイミングで声をかけられた江口武範さん(51歳)は、高校1年生の終盤に働き始め、卒業と同時に正社員に。それから35年という歳月を中野さんとともに歩み、令和3年1月に代表権を引き継いだ。
「早い段階で承継の話をしてくれてはいましたが、社長はバリバリの現役だったし、息子さんが継ぐことになるだろうという感じで、まったくピンと来ていなかったですね」。

承継が念頭にあったから、“一人前”に育て上げた

 小売業とは異なり、販売またはメンテナンスをしてから何十年と付き合いが続く仕事。「誠意あるアフターケアが大事だからこそ、続けてくれる人を育てたいという思いは常々ありました。店がなくなると一番困るのはお客さんですから」。そういう思いで江口さんと接してきた中野さん。「どこに出しても恥ずかしくない」技術を身につけさせるために、国家資格の2級整備士の資格取得に向けたサポートや、技術を磨き上げるために週1回、1年かけて大分市内のホンダ二輪大分(当時)に通わせるなど、手塩にかけて育ててきたという。
「一緒に店を切り盛りしてくれていた家内も5年前に亡くなり、自分自身も体力的・年齢的に譲るべくタイミングが来たことを感じて、江口にすべてを任せたいと思いました」。中野さんから正式に承継の話を持ち出された江口さんもまた、「本当に継ぐことが現実的になってくると、夜も寝られないという気持ちでした。でも、自分が不安がっていたらお客さんにも不安が伝わってしまうことになるから、しっかりと強い気持ちを持とうと決心しました」。
 従業員から事業主になることについて、江口さんがもっとも理解を得なければならないのは奥さんだが、同級生でありすべてを知り尽くしている存在なだけに「もし、承継しないならもっと早く辞めていたはず。辞めずにここまで来ているんだから、こうなるのはわかっていたことだし、頑張るしかないねって言ってくれました」と語る。
 高校時代から店や地域の常連客とともに同じ時間を過ごしてきた。地元に愛され、地元になくてはならない存在を先代に代わって守り続ける決意を固め、江口さんはこれからの時代を突き進んでいく。

学生や主婦、高齢者の足となっている自転車やバイクの専門店として、地域になくてはならない店。事業承継後も「バイクプラザナカノ」の店名を継続し、今まで以上に常連客に愛される店を目指していく

お互いが大切な存在の2人の関係は、事業承継によって、さらに深く結びついていく

2級整備士資格をもつ江口さん。高校時代からの顔なじみの常連客も多く、人柄の良さと高い技術力に絶対的な信頼を寄せられている

店の歴史同様に年季の入った大切な道具類

支援内容:具体的な承継作業の伴奏支援を行う

平成30年8月頃、オーナーの中野さんは74歳を迎え、店では従業員の江口さんが切り盛りすることが多くなっていた。身内に後継予定者もないことから、江口さんに事業承継してほしいと考えるようになり、本人にも打診していたが、事業承継準備・手続きがわからず、商工会議所に相談。センターのブロックCOがヒヤリングや資料分析を基に事業引継ぎの方法・事業用資産の移転方法、使用権限の取得についてアドバイスした。

支援効果:事業承継のアドバイスを受け、両者が協議、承継を実現

津久見商工会議所と事業引継ぎ支援センターの支援を受け、承継することを了解した江口さん。中野さんと引継ぎ時期や事業用資産の引継ぎ方法、棚卸資産の買取価格等の条件を詰め、同時に家族の了解も得ることができ、本格的に話を進めるようになった。令和2年7月、両者から条件等で合意したと連絡があり、譲渡契約書等の作成の支援を行った。令和3年1月、中野さんの廃業、江口さんの開業という形で引継ぎが滞りなく行われた。

​令和元年度補正予算 プッシュ型事業承継支援高度化事業

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