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長方形
新着支援事例 
洋菓子工房アンティーク

​令和2年度の新着事業承継支援事例です。

豊後大野市緒方町天神50 tel.0974-24-4512

父が育てた米を息子が商品化してお客に届ける好循環

承継の手続きを
順調に進められた。
あとは信頼し見守るだけ。

父/甲斐一行さん

この場所だからこそ
可能性は無限大だと
確信できました。

オーナーシェフ/甲斐公洋さん

企業概要

祖母傾山系を望む、のどかな山あいに建つ一軒家のケーキ店。自家栽培の米を原料に、定番商品から地元産の食材を使用した新商品の開発まで積極的に取り組んでいる。

承継年表

▼2005年
・父保有の米倉庫を店舗に改装し、洋菓子店をオープン
▼2018年
・新規オーブンの導入を計画し、地元商工会に相談。事業承継補助金の活用を目指し大分県事業引継ぎ支援センターと一緒に計画書を作成
▼2019年
・事業承継補助金を申請、採択を受けて新たなオーブンを導入。この年の12月末に父・一行氏より事業を継承し、公洋さんが代表となる
▼2020年
・8月上旬、旧店舗の横に新店舗をオープンした

自家栽培の米を使ってオリジナリティを確立

 豊かな水と肥沃な大地、牧歌的な風景が訪れる人を魅了する豊後大野市緒方町。その中心部からさらに奥地へと車を走らせると姿を現す一軒家の『洋菓子工房アンティーク』。初めて訪れる人は「こんな場所に?」と驚くほどの山あいに突如出現する洋菓子店だ。
 別府・大分の有名店で修行を積んだ息子の公洋さんの帰郷に伴い、父・一行さんが米倉庫を店舗に改装してオープンしたのは2005年。商売をするうえでは不利になりそうな立地条件でありながら、オープンから15年経った今では地元客を中心に遠方からもわざわざ足を運ぶファンも多い人気店へと成長を遂げた。
 その秘密は、自家栽培の米を使った洋菓子ラインナップ。市販されている米粉は加工用くず米が大半を占めるなか、最大のセールスポイントは一行さんが育てる食用米ヒノヒカリを原料にしていること。上質な米粉を使った米粉ロールやシュークリームなどの上品なおいしさは、SNSなどで発信される口コミでじわじわと注目を集めていった。
「他店との差別化をより一層図るために“100%グルテンフリー”の洋菓子を作りたいと考えていました。そのためには新しいオーブンがどうしても必要だったから、地元の商工会に予算や補助金の相談に行きました」と公洋さん。担当者の説明で事業承継による補助金が活用できることを知り、一行さんの年齢や体調なども考慮して、将来の発展を見据えた事業承継を決めた。

100%グルテンフリーで他店との差別化を図り、新商品の開発にも着手。

 2019年の年末、事業の代表権は一行さんから公洋さんに受け継がれた。「いずれと思いつつも特に承継の話をすることはなかったし、お互いに口に出すこともなかった」と振り返る一行さん。2人の心境に変化が起きたのは、一行さん自身が体調を崩したこともきっかけの一つとなった。
「社長として頑張ってもらいたいけど、やっぱり体調は心配でした。自分がどうにかしなければと一念発起したというのが正直な気持ちです」と語る公洋さんは、承継を機に将来を見据えたビジネス展開へ大きく舵をとるようになる。
 その第一弾が、最新オーブンの導入。水分をたっぷりと含んだまま焼き上げることができるオーブンによって、既存の商品の質や味わい、完成度を高めるブラッシュアップに成功。一行さんが育てているヒノヒカリを惜しみなく主原料に使用し、小麦粉不使用「グルテンフリーのケーキ店」という他店にはないオリジナリティが代名詞となった。
 同時に、「おんせん県おおいた 味力おもてなし商品」の認定を受け、竹田市と豊後大野市のふるさと納税品返礼品にも選ばれたナヴァショコラなど、地元食材を使用した新商品の開発にも一層の意欲を燃やしている。さらに、老朽化して、手狭となった旧店舗横に新店舗を建て、従業員も増やしたことで接客のクオリティアップにもつながった。
「自分が作ったもので人を喜ばせることができることにやりがいを感じて」選んだパティシエの道。不利な立地を言い訳にせず、「この場所だからこそ、おもしろいことをやり続ければ自然と人が集まってくれるはず」と、オリジナリティを追求する表現者に経営者の肩書きが加わった公洋さんの勢いは日々更新を続ける。

事業承継補助金を活用して購入した最新型のオーブン。大分県事業引き継ぎ支援センター ブロックCOと綿密に打ち合わせをし、既存商品のブラッシュアップと新商品の開発をかなえる要の機械でオリジナリティを確立した。

新店舗は明るく清潔な印象。新商品ナヴァショコラがふるさと納税返礼品に選ばれるなど認知度も上昇中だ。

米粉商品を中心に、地元の素材を使った新商品の開発にも取り組む公洋さん。

4種類の米粉ロールは開店以来の人気商品。

支援内容:グルテンフリー洋菓子のブランディング強化と販路開拓

後継者の公洋さんは県内の洋菓子店でパティシエの修業をし、平成17年に自宅横の米倉庫を父・一行さんと改装してケーキ専門店としてオープン。他店との差別化が必須のケーキ業界で、公洋さんは自家製粉の米粉を使用した新商品開発を模索していた。センターと豊後大野市商工会とで、新商品の米粉を利用した商品販売のために、専用オーブンの新規導入計画(事業承継補助金の活用を支援)、導入後の販路開拓支援について支援をした。

支援効果:同業他店との差別化に成功し、わざわざ訪れたい人気店に成長

補助金採択で新オーブンを導入。シュークリームの生地がふっくらとなる等、他店との差別化が可能となり、グルテンフリーのケーキ屋さんというブランドイメージを確立。県内外から熱心なファンが訪れ、売り上げも増加した。事業承継で経営者としての覚悟と意欲が生まれ、手狭となった店舗横に新店舗を令和2年8月に開店。地元酒蔵の酒粕を使ったチーズケーキなど新商品の開発にも積極的に取り組んで、更なる発展が期待できる。

​令和元年度補正予算 プッシュ型事業承継支援高度化事業

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